バセンジーのMt-DNAを調べると特有の塩基配列をしていてクレア以降の
子、孫以外すべて同じものでした、クレア達はそのものから2カ所違い
がありなんとも説明がつかないものでした。Mt-DNAに突然変異があると
は、数億分の1以下の確率で2カ所となりますとありえない(考えられ
ない)ことです。しかもこの配列は現在まで発表されているものには
ないものです。現在申請中!
|
936.Re: 珍Mt-DMA |
名前:バロン鈴木 日付:1月6日(木) 21時47分 |
ミトコンドリアDNAを調べると何が判るか?【その5】
クレア姉様のバセンジーのミトコンドリアDNA(mtDNA)の研究がまとまったようで何よりです。クレア一族のバセンジーはこれまで知られていないmtDNAの塩基配列をもつことが明らかにされたことは素晴らしい成果です。申請中とのことですので、いずれ国際的なデーターベースに発見者の名前とともに登録されるでしょう、おめでとうございます。 その成果の一端をご紹介いただきありがとうございました。これを皆様に少しでも判りやすいように自己流に解説してみました。
MtDNAの突然変異の確率は数億分の一と紹介されましたが、この数億という数字がmtDNAのことなのか、イヌの個体数なのか、あるいは年数なのかはよく判りませんが、普通mtDNAの変異は平均1万2,000年に一回と言われております。このことから考えますとクレア一族以外のバセンジーは一つの変異があるということですので、1万2,000年前にある母集団から別れた母系の血を引く系統ということになります。これに対してクレア一族は2つの変異がありますので2万4,000年前にある母集団から別れた母系の血筋ということになります。この両者の母集団は年代が大きく違うことから、それぞれ異なる地域のオオカミを先祖に持つ母集団と考えるのが妥当でしょう。 前回までの「ミトコンドリアDNAを調べると何が判るか?【その4】」にも書きましたが、スウェーデンのSavolainen氏はバセンジー10頭のmtDNAを調べて、そのすべてが中国オオカミ系に属するが、そのなかでさらに2つのサブグループに分れると述べております。ですからバセンジーのmtDNAは2つのパターンがあってもおかしくはありませんが、クレア一族は全く新しい変異のパターンとなりますと、バセンジーは3つのサブグループに分れることになります。クレア一族は他とは全く異なるイヌの母集団、例えばハスキーと同じようにシベリヤオオカミを起源にもつのか、あるいは中東やアフリカのオオカミを起源にもつのか、はたまたジャッカルの血が入っているのか、想像が膨らみます。それぞれのオオカミやジャッカルの毛のサンプルが入手できれば判るのではないでしょうか。 MtDNAの2つの変異は確かに起きにくいですがそのような事例はありますし、3つ以上あっても、また変異のパターンがたくさんあっても別におかしくはありません。バセンジーと同じように遺伝的に近縁な犬種と考えられている柴犬もmtDNAからは、すなわち母系からは5つのパターンに分れるそうで、ヨーロッパやシベリヤを起源にもつ血筋もあるようです。 以上、自己流の解釈でしたが、間違っていたら訂正願います。このことについて深く研究されたクレア姉様がどのような結論を導き出されたのか教えていただければ幸いです。
|
|
|