Firdan Bridgehead 1973/10/6

西部戦線における第4次中東戦争はエジプト軍によるスエズ運河渡河から始まった。本シナリオはイスラエル国防軍が堤防を切り崩して展開されたエジプト軍橋頭堡に反撃を試みるという状況である。今回は奇をてらうことなく対戦車ミサイルと対空ミサイルの網でイスラエル軍を絡み取り、撃ち漏らしたものを戦車部隊で止めを刺すことを基本的な計画とした。

編成

編成画面を見ると航空部隊を使用できるようなので対空部隊は要らないかとも思うが敵間接砲部隊への囮としても役に立つのでSAM中隊を1個半、後は攻撃力の要である対戦車ミサイル部隊を2個小隊、万が一に備えた砲兵一個中隊と歩兵2個小隊でほぼ編成ポイントを使い切った。弾数の少ないミサイル部隊への支援として補給分隊を用意したものの役に立つかどうか。
I0-2  EG Infantry Sqd x3  歩兵小隊
J0-2  EG Infantry Sqd x3  歩兵小隊
K0-2  Sagger Team x3  対戦車ミサイル小隊
L0-2  Sagger Team x3  対戦車ミサイル小隊
M0-3  SA-6 Gainful x4  対空ミサイル中隊
N0-1  Ammo Truck  補給分隊
O0-1  122mm Section x2  榴弾砲中隊 (マップ外)
P0-1  SA-6 Gainful x2  対空ミサイル中隊 (1/2編成)

配置

Firdan Map 0
主な勝利ポイントとなる渡河地点は全部で三つ、さらに敵陣寄りの中央の丘にも一群ある。イスラエル軍の予想進路は赤い矢印の通り、各勝利ポイントを正面から狙ってくるだろう。
見通しが利くという意味で丘の上は魅力的な布陣地域だがそれはお互い判りきっている以上間接砲撃または空爆があるだろう。近距離を攻撃できない対戦車ミサイルに充分な射程を与える意味からも運河のイスラエル側の堤防地帯北側に対戦車ミサイル部隊(北側のの部分)を、南側に対戦車小隊(南のの部分)を配置することにした。戦車部隊は万が一の空爆で対戦車ミサイル部隊共々潰されることを避けるためにエジプト側の堤防の裏(水色)に隠し、敵の兵力を対戦車ミサイルで殺ぎ取った後に渡河させることにする。また敵兵力が南北いずれかに集中した場合はもう一方の戦車部隊を渡河させ、側面を突くことを考えておく。対空ミサイル部隊は射程があるのでエジプト側の堤防から離れた南北2箇所のエリア()に補給車両を中心に集中させる。自走対空砲部隊もその周辺に配置し、敵航空機の直接攻撃に対処させることにする。ここまで集中させると間接砲撃に対して良い目標を提供することになるが、こちらがDefendである以上陣地による防御効果が期待できるのでそれほど心配は要らないだろう。砲兵は事前照準を渡河地点の両端と中央の丘に合わせておく。これが役に立つ場合は負けである。

戦闘開始

戦闘はいきなりSuper Myster2機、A-4E Skyhawk1機による空爆で幕を開けた。しかし6個用意したSA-6 Gainfulは強力で、最初に進入してきた2機のSuper Mysterを撃墜することに成功した。(喜) 一方A-4Eは電子装備が充実しているのか多くのSA-6が射撃回数を使い切ったのか対空ミサイルをかいくぐって爆撃を敢行した。それでもミサイルに加えてZSU-23-4の対空射撃による妨害は効果があり、マップ北端で隣接していたT-622両が爆撃されたものの、移動不能1両の損害にとどまった。

第1ターン

マップ上へ配置した際に設定し忘れていた歩兵部隊と対戦車ミサイル部隊の臨機射撃射程を設定した。(各々3と0に設定)

マップ北側に敵戦車(Centurion改造のSho't)がポツポツと見え始める。

第2ターン

やることは無い、ひたすら接近を待つだけ。

敵戦車部隊は接近を続ける。対戦車ミサイル射程外なので様子見をしていたところ敵ターン最後にA-4Eが2機爆撃を仕掛けてきた。1機目はSA-6が命中して火の玉となったが、2機目はミサイルをかいくぐって北側SAM集団に張り付いていたZSU-23-4を爆撃、こちらも棺おけと化した。(どうせならSAMを攻撃してくれぇ、泣)

第3ターン

マップ北端を移動中の敵戦車部隊が対戦車ミサイル陣地北端のユニットの射程に入ってきたので攻撃、見事にSho't2両を血祭りにあげた。

北側SAM集団に向けて間接砲撃があった。それなりの大口径砲のようなのでこちらの122mm砲では制圧できそうにない。あきらめて陣地にこもってやり過ごすこととしよう。

第4ターン

敵の接近に伴いミサイル攻撃を続け、Sho't1両とM113A21両を破壊、さらにSho't1両に命中させる。敵は北側の二つの渡河地点に集中しているようなので南側に配備した自走対戦車小隊と戦車部隊を南側の丘の影に向かって移動させる。このとき南側の渡河地点へ向かった戦車部隊が渡河できないという事実が判明(渡河地点手前に高低差が大きすぎる個所があるらしい)、大慌てで北側の渡河地点へ向かう。南側が極端に手薄になってしまったが逆に敵が南に回っても取られる勝利へクスが限定されるということで良しとする。

A-4Eが北側SAM集団に再度銃撃を掛けてきたが、離脱時にZSU-23-4の射撃を受けて火の玉となってマップ外へ。これで経空脅威は終わりだろう。補給車両を対戦車ミサイル部隊への補給を行わせるために渡河させることにする。

第5〜第8ターン

ひたすら対戦車ミサイルによる攻撃を続ける。南側の丘からは自走対戦車小隊が覗いては撃ちを繰り返すが、1ヘクスとはいえ移動しているためか、ろくに命中しない。第7、8ターンともなると対戦車ミサイル部隊の弾切れが発生、後方へ下がって、補給車両との合同を急ぐ。また第8ターンに対戦車小隊のBRDM-2 Saggerを1両丘影に戻し忘れ、敵ターン中に見事に撃破される。生存者無し、南無〜。(泣)

敵の反撃は上記の移動ミスを除けば北側SAM集団への間接砲撃だけだが特に効果は無い。(終わってみればこれらの攻撃で3名の損害が出ていた、対戦車ミサイル部隊へ攻撃を受けることを考えれば十分お釣りがくるというものだ)

第9ターン

敵側の損害も溜まってきたようなので一気に止めを刺すべくT-62を渡河させ、イスラエル側堤防の影に集合させる。南の丘からは対戦車部隊が攻撃を仕掛けるものの、視界内に目標が見当たらず、M113A2を1両撃破するにとどまる。(赤外線暗視装置付きの対戦車ミサイルを使い慣れると視界のチェックを怠り勝ちで...)

第10ターン

対戦車ミサイル部隊が補給を終了、攻撃可能な位置へ移動するとともにT-62も堤防の影に移動を終了、突撃準備は完了した。南の丘に陣取った対戦車部隊は攻撃を続行、Sho't2両を撃破することに成功した。

いきなり投了された。(怒)

後始末

Firdan Map 1
イスラエル軍はマップ北側を大きく二つのグループに分かれて前進してきた。それに対し正面から対戦車ミサイル部隊が、南側側面から対戦車小隊が攻撃した。赤く囲ったエリアが重点的な砲爆撃にさらされた。戦車部隊は運河を渡った時点で停戦となった。

イスラエル軍は戦車4個小隊、機械化歩兵2個小隊に支援の航空機4機、砲兵1個中隊といったところで攻めてきたらしい。その内戦車の3/4と兵員輸送車すべてを失えばまあ誰でも手を上げることにはなるだろう。得失点は1590対43で圧勝。しかしほとんどの戦果をサポート部隊が上げているという状況の元、コア部隊の成長は一つも無く、先行きの不安を感じさせる。
戦闘終了後は損害を受けた車両すべてを修理し(撃破2、移動不能1)、使い物にならないBTR-40をMi-8 Hip Cに交換した。編成的に違和感はあるがロケット弾を装備したHipは使い方を間違えなければ強力な打撃力を発揮してくれるだろう。(士気崩壊して逃げ出さなきゃいいが)

次はこちらが攻める番である。



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