1954年の冬、死刑宣告を受けた殺人犯が牢獄を逃げ出し、金時山に登った。あとで分かったことだが、その殺人犯は「あの有名な金時娘を殺してもっと有名になろう」との確たる意図を持って山に登った。
妙子さんはその時の様子を回想する。
夜中にその男は私の山小屋に押し入ってきた。何が起きたか気づいたとき、その男は恐ろしげなナイフを私の喉に突き刺そうとしていた。がむしゃらに抵抗してその男を気絶させるまでに、何カ所も怪我をした。傷口から血が流れるまま、必死で山を下りて村人に助けを求めた。
この勇敢な出来事は彼女を更に有名にした。彼女は 金太郎(坂田の金時)の再来に違いないと噂され、以前にもまして、人々に愛された。
小宮山妙子さんは今61歳であるが 若々しく(写真参照)依然として現役で金時山の山小屋で山男達にお茶のサービスをしている。
[Some information cited from the article of The Seattle Sunday Times. Those readers who are interested in this story, please read the March 4, 1956 issue of The Seattle Sunday Times.]