金時アラカルト
(1)金太郎は坂田金時の幼名である。坂田金時の歴史的背景は解説を参照されたい。ここでは「金時」と言う言葉にまつわるエピソードをまとめた。

(2)金太郎が血色が良く、赤ら顔であったことから、顔の赤い人のことをたとえて言う。例えば、夏目漱石の「坊ちゃん」で「ちょっと話せばいいんです、と云って、赤シャツの顔を見ると金時のようだ」と使われている。

「金時の火事見舞い」・・・(顔の赤い金時が火事見舞いに行ったら、ますます赤くなると云うところから)顔の非常に赤いことのたとえ。お酒の弱い人が飲んで真っ赤になったときなどに使われる。「金時の醤油煮き」も同じ意味に使われる。

(3)(金時の顔や肌が赤いことから)小豆(あずき)のことを言う。また、小豆(あずき)を砂糖で煮たものに氷水をかけたものを「氷金時」と言い、昔から日本の夏の風物詩であった。

(4)なお、インゲンマメの栽培品種で赤紫色をした金時豆を指すこともある。金時豆は甘納豆、煮豆に用いられ、それも「金時」と呼ばれることがある。


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