立体視のはなし

1.飛び出す写真と引っ込む写真
2.ステレオ向きの写真
3.裸眼立体視の応用
4.一枚の写真を立体化する(立体化処理)
5.一枚の写真の立体化する(デプスマップを使う)(2020年7月 更新)


1. 飛び出す写真と引っ込む写真 2000.6.11 更新

ステレオペアを見ていると画面から、印刷したものは紙面から手前に飛び出して見える写真と、画面から奥のほうへ立体感がでるものの2種類があります。その中間ももちろんあります。
下の2種類のステレオペアを較べてみてください。上側の写真は画面に対して奥に見えますが、下側の写真は手前に飛び出して見えます。


下の2セットは平行法です。
画面から奥に見える
画面から手前に飛び出して見える


下の2セットは交差法です。
画面から奥に見える
画面から手前に飛び出して見える

古いステレオ写真はほとんど画面より奥に見えるように製作されています。最近の写真は手前に飛び出してくる写真も多くみかけます。ステレオビデオ(私は持っていませんがTVの売り場で見ました。)でも飛び出して見えるようになっています。手前に飛び出してくる写真は"下品な写真"で奥に見える方が"上品"という意見もありますが、飛び出す方が迫力がある場合もあります。どちらをとるかは製作者の好みの問題か多いと思います。

では実際に飛び出す写真と引っ込む写真を作成する方法を説明いたしましょう。

下の2セットは平行法です。

赤枠の部分を切り出した写真(平行法)
この写真は車のヘッドライトが紙面の位置に見え人物などは画面から奥に引っ込んで見えます。
黄枠の部分を切り出した写真(平行法)
この写真は人物が紙面の位置に見え、車は紙面より飛び出して見えます。
このように飛び出す写真と引っ込む写真は左右2枚の写真で被写体の写真上の位置によってきまります。写真の端から同じところに、すなわち、2枚の写真を重ねたとき同じところにくる部分が紙面の位置になり、それより手前にある部分は飛び出してみえます。
撮影のとき、飛び出すほうがよいか、引っ込むほうがよいか決めてフレーミングするか、パソコンの画像処理で行うかは好みによるでしょう。




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